意外と多い、恋する恋ヶ窪マンガたち。


今は国立駅の南口に住んでいますが、以前は北口に住んでいました。
国立駅からまっすぐ北上して徒歩約30分。
国立市を抜けて国分寺を縦断して、立川市に入ってもまだ最寄駅が国立でした。
正確にいうと最寄駅はふたつあって(都内で30分も歩いて最寄駅と言っていいのかどうかわかりませんが)、国立と恋ヶ窪でした。

 恋ヶ窪は西武国分寺線で国分寺駅からひとつの小さな駅です。

特に何の名所もない駅なのですが、実は日本にたった4つしかない「恋」のつく駅のひとつということで、そのことにちなんだイベントが最近行われているそうです。

だからでしょうか。最近こんな新刊マンガを見かけました。

恋ヶ窪プリンセスハニー 1 (バンブーコミックス WINセレクション)

恋ヶ窪プリンセスハニー 1 (バンブーコミックス WINセレクション)

 

 東京・恋ヶ窪に遊学にやってきたお姫様が素敵な恋愛を見つけるべく奮闘する4コマコメディ。
最初のページで恋ヶ窪駅の駅舎が描かれています。

 
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恋ヶ窪駅前のコンビニに驚くお姫様。
恋ヶ窪駅前のサンクスは実在します。
 
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なかなか珍しい恋ヶ窪マンガです。
地元でありながらあまり知りませんでしたが、以前にもいくつか恋ヶ窪を舞台にしたマンガがあるようです。

恋ヶ窪スケッチブック グループ・ゼロ

恋ヶ窪スケッチブック グループ・ゼロ

 

 

恋ケ窪・ワークス―愛蔵版 (Motor Magazine Mook)

恋ケ窪・ワークス―愛蔵版 (Motor Magazine Mook)

 

 

なんにもない町ですが、やはり「恋ヶ窪」という名前それだけで物語の舞台にしたくなる魅力があるんでしょうね。

最古の恋ヶ窪マンガはおそらく1962年頃。「怪談」という貸本短編誌の53号で発表された小島剛夕の「恋ヶ窪」です。
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扉絵には「むさしのばなし(一)」と書かれていますが、すぐ武蔵野ネタが切れたのかこの後小島先生は「不忍池」「雪の法善寺」を武蔵野度ゼロのご当地マンガを続けて執筆。「むさしのばなし」シリーズは残念ながら「恋ヶ窪」のたった1話きりで終わってしまいました。

内容は「恋ヶ窪」という地名の由来となった武士と遊女の悲恋物語です。
1960年代当時、のちに劇画のパイオニアとなる貸本マンガ家たちは多摩地域に集中して住んでいました。詳しい話は以前の記事にも書きましたので興味のある方はご覧ください。

 


小島剛夕も他の劇画マンガ家たちの例にもれず多摩地域(おそらく国分寺周辺)に住んでいたことからこの「恋ヶ窪」というマンガが描かれたのでしょう。
小島剛夕氏の描く国分寺物語や谷保物語も読んでみたかったです。

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