ショビ書房のホリディ

ハロプロや仏像などについて書いています。

「Hello! Project 研修生発表会2018 ~春の公開実力診断テスト~」どこよりも長い3万字感想

はじめに

ハロプロ研修生による実力診断テストは今年で6回目となりますが、確実に年を追うごとにレベルが上がっています。そして、おそらく本人たちが思っている以上にハロプロファンは実力診断テストを熱く注目しています。

実力診断テストはハロプロにおいて比較的「個人の努力が報われる可能性の高い場」です。観る側がショーの楽しさを一方的に享受するだけでなく、能動的に努力の跡を読み取ろうとする現場だからです。
今回、欠席した井上ひかるちゃんも含めて、研修生30人の中で、頑張らなかった子は一人もいないと思います。なのでこのブログは、ひとりひとりに対して同じ熱量をもって、ファンレターを送るような気持ちで書きました。(その割には説教くさい部分も多い、面倒なヲタクで恐縮ですが・・)インターネットの海に流して、もし研修生の誰かがたまたま目にした時に、エールとなればいいなというスタンスで書いたので、とんでもなく長文です。観た人じゃないと読んでもつまらないような細かいポイントにもいちいち言及しています。矢島舞美ヲタだから仕方ないと思っていただければ幸いです。
本当に長いので気になる部分だけ拾い読みしてもらえればと思います!

 

 

予想編はこちらから。

 

ダイジェスト映像はこちらから。

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 目次

 


1.岡村美波
愛して愛して後一分 (モーニング娘。)

 

愛して 愛して 後一分

愛して 愛して 後一分

 
  • 本人曰く、「去年、大好きな松浦亜弥さんのトロピカ~ル恋して~るを歌ったけど、苦手なことにも挑戦しようと思い、この曲を選びました」とのこと。苦手分野のセクシー系にも関わらず、トップバッターという重圧を全く感じさせない堂々としたステージでした。岡村ちゃんは毛量が多いなあといつも見るたび思うのですが、その毛がいい感じに乱れてやさぐれた女感が出ていました。声が少しぶれてしまったのが残念です。
  • 個人的には、テストの時よりもそれが終わった後のライブコーナーの方に彼女の魅力が出ているように感じました。全体曲「crying」や「正しい青春ってなんだろう」での吹っ切れたような大きい踊り、BP賞に同期の島倉りかちゃんが呼ばれた時の笑顔など、これぞ正しいアイドルの姿!という感じで、観ていてとても気持ち良かったです。
  • ポストアイドルサイボーグとしてヲタから期待値の高い彼女ですが、その系譜に必ずみられる「計算高さ」というのが彼女にはありません。いい意味で「いい子」です。例えば、松浦亜弥も宮本佳林ちゃんも自分の魅せ方における戦略性を持っていました。でも現時点での岡村ちゃんは、場面に応じて自分の魅力を出し入れするコントロールが利いていないように見えるので、個人的には、彼女をアイドルサイボーグの系譜としては見にくいと思う次第です。
  • 今後、あくまでポスト松浦亜弥を目指して、いい意味でのずる賢さを今後身に着けていくのか、それとも制御不能な魅力をあえて放置することで新しく岡村美波独自のアイドル像を構築していくのか?どちらに向かうとしても魅力的なことには変わりないので、岡村ちゃんの今後が楽しみです。


2.児玉咲子
未熟半熟トロトロ(こぶしファクトリー) 

 

未熟半熟トロトロ

未熟半熟トロトロ

 
  • 実力診断テスト3回目の児玉ちゃん。今までで一番声がきれいに出ていました!1年間の練習の成果にプラスして、音域の合った曲を選んできていて、うまいと思いました。
  • 児玉ちゃんといえば毎回リコピンにちなんだ手作り衣装がお約束です。今年は「未熟半熟トロトロ」にちなんで目玉焼きのヘアアクセサリーと靴。そして服はスイカ風衣装でした。なんか去年と似てるし去年より装飾が減っているな・・と思っていたら、途中で衣装の早替えをして青の衣装に!これは驚きでした。
  • 今年のテストは例年と違い、テストが始まる前から全員が衣装に着替えている状態でステージに出てきていたので、衣装の驚きが半減してしまいました。ところが、児玉ちゃんはその変更すら逆手に取って、曲途中に衣装替えをするというウルトラCをやってくれました。素晴らしかったです。
  • 後ろ向きのオリジナルポーズから始めたのもよかったし、「小学校低学年からやっていたジャズダンスを取り入れた」りと、衣装以外にも随所に独自の演出が光りました。「中学生から高校生になった変化をトマトの赤から青に変わることで表現した」という意味の持たせ方も素敵です。ただ、だったら未熟の青から完熟の赤に変えた方がよかったんじゃないかなとは思いますが・・・・笑。でもそんなところも含めて「未熟半熟」な可愛い児玉ちゃんを出せていたと思います!出場順が2番という、会場が温まっていない状態の出番だったことと、早着替えのコンセプトが中山ちゃんとかぶってしまったことで結果はふるいませんでしたが、エンタメガール児玉ちゃんの面目躍如となったのではないでしょうか。


3.西田汐里
ゴールデンチャイナタウン(Berryz工房)

 

ゴールデン チャイナタウン

ゴールデン チャイナタウン

 

 

  • 西田ちゃんは、普段はふわっとしているのに、踊りだすといきなり輝き始めてドキッとさせられるので本当に油断がなりません。今年はまた去年と比べて成長した手足がダイナミックに舞って、魅了されました。「1年目とは違い、2年目の今年はいろんな複雑な感情がこみあげた」とたどたどしくコメントしていましたが、そういう精神面での成長もパフォーマンスに深みを出していたと思います。最後の「Tonight」の伸びる高音を出し切れなったのが惜しかったです。
  • 上野まり子先生が評する通り、「歌とダンスの両立」が西田ちゃんの最大の持ち味だと思うし、本人もそれをよく自覚できているように思います。激しいダンスを踊っても落ちない歌唱力という今のハロプロの強みが、そのまま彼女の強みでもあります。そういった真っ向勝負のスキルがBP賞として評価されるにはごまかしのきかない精度の高さが必要とされますが、西田ちゃんなら出来ると思うので、来年以降そんなパフォーマンスが見られるのを楽しみにしています。


4.井上ひかる
胸さわぎスカーレット(Berryz工房)

 

胸さわぎスカーレット

胸さわぎスカーレット

 
  • 私は基本的に性格が悪いので、ハロメンが公演を体調不良で欠席したりすると内心「気合いの足りなさが体調に表れちゃったんだろうな」とうっすら思ってしまう方です。でも、井上ひかるちゃんに限っては「あの井上ちゃんが休むなんて、よっぽど体調を崩してしまったんだろうな」と心配しています。あの毎年テストに対して誰より真摯に取り組んできた井上ちゃんが休まなければいけないなんて、悔しいなんてものじゃないでしょう。本当に残念です。井上ちゃんのベリ愛とこだわりに溢れた「胸騒ぎスカーレット」、観たかったです。
  • 思えば、私のテスト観戦歴は5年目。丁度井上ちゃんの初参加回からテストを見続けていることになります。YouTubeに出ている井上ちゃんの実力診断テストダイジェスト映像は何回も見過ぎて、毎年の受賞時のリアクションの変化を物まね出来るくらいになりました。今年、井上ちゃんにとっては勝負の年だったでしょう。それをファンは見届けるつもりで中野サンプラザに来ましたが、見られなかったことで、逆に井上ちゃんのパフォーマンスをもっと見たいという気持ちが高まってしまいました。それだけ井上ちゃんの歌とダンスが求められているということです。6月の発表会では元気な姿を見せてくれることを心から願っています。


5.堀江葵月
愛はいつもいつも(℃-ute)

 

「愛はいつもいつも」

「愛はいつもいつも」

 
  • 実に℃-uteの原曲を聴きこんでいるというのが分かります。まるで℃の5人が乗り移ったかのようで、特に岡井ちゃんのパートで岡井ちゃんチックなハスキーボイスを出していたのも、やるなあと感じました。
  • 「彼とディナーデートに行くというテーマで、ラスト10代のセクシーさを表現した衣装」も、過去4年間の中で一番良かったです。単純に可愛かった。
  • とにかくパフォーマンスにおいては全てが完璧で、余裕すら見えていて、例えるなら高校野球の試合で一人だけプロ野球をやっている選手のように見えました。そのプロ野球選手感は、実力診断テストにおいては評価の分かれるところです。今回は賞はありませんでしたが、それが堀江ちゃんというアイドルの評価ではけしてありません。
  • 堀江ちゃんが研修生の中で実力ナンバーワンという評価は私の中では変わらないのですが、実力診断テストという特殊な場において、戦い方を変えてみては、と前から思っています。くしくもゲスト審査員の中島早貴ちゃんが核心を突いたコメントをしていました。「もっともっといろんな曲での堀江ちゃんを見たいと思いました」。そろそろ明るい曲や可愛い系の曲で勝負してもよかったんじゃないでしょうか?辛気臭い女系つんく♂曲を歌う堀江ちゃんは既知すぎる、そして選曲が渋すぎる。仕上がっている堀江ちゃんだからこそ、新たな境地を見たかったという贅沢な欲求が湧いてしまうのが、実力診断テストにおける実力者に課された残酷なハードルだと思う今日この頃です。


6.石栗奏美
私のなんにもわかっちゃない(モーニング娘。)

 

私のなんにもわかっちゃない

私のなんにもわかっちゃない

 
  • 予想ブログの方で「選曲的には最も注目している研修生」と書きましたが、予想を超えた良さを見せてくれました!欠点が無かったわけではありませんが、それを上回る感動を与えてくれた点、難易度の高い曲に果敢に挑戦し、努力の跡をはっきりとパフォーマンスに還元して見せてくれた点において、2017年の川村文乃ちゃんと匹敵する素晴しさでした。
  • 歌唱力はまだまだです。しかしそれ以外の要素が全て高水準。以下、勢いのままに列挙します。まずステージの使い方がすごく上手い。ステージの移動の上手さに関しては今年のベスト3に入ります。そして表情の付け方が上手い。前からモニター映えのする笑顔を作れる子だとは思っていましたが、今回はこの曲の主人公の複雑な心理をも上手く表現していました。
  • あと、原曲をすごく聴きこんでいることがパフォーマンスからありありと分かりました。歌割を知らない非娘。ヲタの私でも、彼女の歌唱から「あ、今まーちゃんだ、あっ小田ちゃんに変わった、わっ今度はふくちゃんだ!」と感じ取れて、面白かったです。もしや、Aメロでばっちりモニターに抜かれた高速ウインクは憧れの工藤遙ちゃんを意識していたのでしょうか?
  • また衣装の工夫も素晴らしい。ダンスが映えるように計算された袖のフリフリ、そして「人生初の網タイツ」をここ一番の勝負服に持ってくることで話題性も提供してくれました。
  • 何より特筆すべきはリズムの正確さ!!去年の「Only You」から「私のなんにもわかっちゃない」の変遷を考えると、2曲の共通点である「つんく♂楽曲特有のリズム感」につい注目してしまうのがつんく♂リズムヲタ(私)というものです。それで実際に聴いてみた感想としては、モーニング娘。’15で歌われていた時よりも上手かったです。実力診断テストをリズムの観点から攻略しに来た子は石栗ちゃんが初めてなのではないでしょうか。リズムはつんく♂ワールドの屋台骨。そこに挑んでくれた石栗ちゃんに有難うと言いたいです。次は彼女の「邪魔しないでHere We Go!」あたりを聴いてみたいと思いました!
  • 個人的には今回の受賞者の中で彼女の受賞が最も嬉しかったです。典型的真面目な努力家タイプの石栗ちゃんがヲタから認められ、沢山の得票を貰えるというのは非常に希望を感じます。ハロプロはやっぱりいいなと実感しました。石栗ちゃんの座右の銘、「努力の上に花が咲く」を体現した瞬間でした。受賞おめでとうございます!!


7.江口紗耶
初恋サイダー(Buono! 

初恋サイダー/DEEP MIND

初恋サイダー/DEEP MIND

 
  • 江口ちゃんはバッと勢いで人を惹き付けるというよりは、最初は気に留めて無かったんだけど回数を重ねるごとに「あれ、実はこの子可愛いし歌もダンスも上手いし清潔感あるしめっちゃ良くない・・?」とじわじわヲタの心を占領してくるタイプの魅力を持っている子です。今回、奇しくもテストと同日に本家鈴木愛理がソロ初のフェスに参加し絶賛を浴びた「初恋サイダー」。この曲で勝負した彼女の波は確実に来ています。
  • 「初恋サイダー」とこの後に続く「Fiesta!Fiesta!」が共通して言えるのは「つかみが肝心な博打曲」ということです。どうしても本家の歌い出しの印象が強すぎるので、そこを基準にして聴いてしまうという高いハードルがあります。しかし同時に、ヲタは歌い出しを聴くだけでアガってしまうよう習慣づけられているので、本家越えとは言わずとも何かしら観客に訴えるものがあれば評価が急上昇する楽曲とも言えます。
  • 2016年にも段原瑠々ちゃんが「初恋サイダー」に挑戦していましたが、「キスをあげるよ♪」の歌い出しだけに関してはそれほど奮わなかったように思います(ただ、その後のBメロでいきなり膝をついてエモさ全開で歌い出したのにはびびったのですが・・)。それと比べるのもなんだか違う気がしますが、江口ちゃんの「キスをあげるよ」は非常に初々しく、あれはあれでいいと思いました。
  • 評価が思ったほど伸びなかったのは、歌に欠点があったわけではなく、歌唱面に割く割合が多かったからだと勝手に分析します。江口ちゃんの最大の魅力であるダンスは、前奏で激しい振付が入った以外はほとんど見られず、もっと観たい!と飢餓感をあおられました。歌への挑戦自体は大成功でしたが、現時点での江口ちゃんの歌唱力は愛理ちゃんや段原ちゃんのような歌姫たちにはまだ及ばず、その足りない部分を得意のダンスでもう少し埋めても良かったんじゃないか・・というのが、江口ちゃんのダンスが好きなヲタの勝手な言い分です。
  • 衣装のクオリティが高かったです。赤と黒のチェックで、Buono!のカッコイイとカワイイの同居をよく表現していました。アラケン氏がつい「予算は?」と聞いてしまっていましたが、確かに資金力を感じました。譜久村聖ちゃんに通じる、拭いきれない育ちの良さも魅力です。
  • 上野まり子先生が「今ドラフト1位」と評していたように、今後の期待が大きいです!


8.工藤由愛
KEEP ON 上昇志向!(Juice=Juice)

 

KEEP ON 上昇志向!!

KEEP ON 上昇志向!!

 
  • 期待を裏切らない良い衣装でした。去年よりもずっとグレードアップしてステージ衣装感を増しつつ、タコ感もきちんと残す。「KEEP ON 上昇志向!」を選んだのは赤いフードをかぶってタコになりきりたかっただけなのでは・・とすら思いました。また、去年はモニターでアップにしないと分からないくらいの小さいタコイヤリングをしていましたが、今年は嫌でも目に入ってしまうくらいの存在感を持つタコ足のペンダントが凄かったです。これだけ「どこでそんなの見つけてきたんだ」としか言えないアクセサリーも中々です。稲場愛香ちゃん曰く「今日だけじゃなくていつも付けてるんですよ」とのこと。みつばちまき先生に「タコ好きですか!?」と聞き、有無を言わせず「う、うん、好き・・・・」と言わせる圧の強さが凄かったです。
  • ダンスもついタコのことばかり頭に浮かんでしまい、原曲通りの振付なのか工藤ちゃんのオリジナルなのか判別がつかない状態です。サビの「(何遍も何遍も)tryしよう」で両手の甲を揃えてひらひらさせる踊りは工藤ちゃん得意のタコポーズ(足八本を表現)に見えたし、その後の両腕を大タコのようにぐにぐにさせた所とか、原曲にこんなのあったっけ!?と思ってPVを確認しましたがありませんでした。でもタコのことを意識するあまりに私が見た幻覚かもしれないので確信がいまいち持てません。
  • 「カツカツタコのように生き生きとできました!」「・・ん、もう一度言ってくれるかな?」「カツカツタコのように生き生きとできました!」「んー・・、もう一度言ってくれる?(以下ループ)」帰宅後、「カツカツタコ」なるものを検索したのですが、出てきませんでした。でもこの言葉は私がタコのことを意識しすぎるあまりに幻(以下略)
  • ついタコのことばかり書いてしまいましたが、タコ抜きにしてもこの子の放つエネルギーは凄いです!もうイントロから一人でシャウト入れまくりで、観てる方もテンション上がってしまいます。去年と比べると少し元気が空転してしまったかという印象でしたが、もうどんどんいろんなことにチャレンジしていってほしいなと思います。逸材という意味では研修生で1番の破壊力を持っているかもしれません。どうか小さくまとまることなく我が道をグングン進んでいって欲しいです。
  • 余談ですが、イカちゃんことつばきファクトリーの小野田紗織ちゃんのブログでツーショット写真があがっていたのが嬉しかったです。工藤ちゃんがデビューしたあかつきには、小野田ちゃんに土佐弁の川村文乃ちゃんも入れて「いかやきたこやき」というユニットを組んで欲しいというのが密かな夢です。と、結局タコの話で終わります。


9.島倉りか
Fiesta!Fiesta!(Juice=Juice)

 

Fiesta! Fiesta!

Fiesta! Fiesta!

 
  • 「9番島倉りか、聴いて下さい、Fiesta!Fiesta!。」曲振りから既に闘志がみなぎっているのが伝わりました。いつものふわふわした感じとは違う小悪魔風メイクで、正に「こういう島倉りかちゃんが見てみたかったんだ!」という期待を存分にあおってくれます。
  • 苦手とされていたダンスもなかなかどうして。激しく扇情的な振りがとても板についていました。前々から「島倉ちゃんのダンスは全然悪くない」と主張している自分的にはだから言ったじゃない!と晴れ晴れしい気持ちになりました。
  • 島倉ちゃんといえば歌唱力です。江口紗耶ちゃんの項にも書きましたが、正直、段原ちゃんのデビューを鮮烈に飾った「Fiesta!Fiesta!」の歌い出し「情熱を解き放とう」は個人的に思い入れもあるし、ハードルがつい高くなってしまいました。島倉ちゃん、もっと剥きだしに解き放ってもいいんじゃない?と物足りなさを感じたのは事実です。しかし、AメロBメロと続くにつれ徐々に上がる熱量。そして再びのサビ「情熱を解き放とう(2回目)」は素晴しかったです!
  • 審査員のコメントが印象的でした。上野先生からは「あんなにぼーっとしていた子がこんなに挑発的な表現を出来るとは。マイクの乗り、マイクの乗りって(昔は何回も注意していたのに)」、清水佐紀ちゃんからは「大丈夫かなこの子、振りもうろ覚えなんじゃないか、みたいな感じだった子が・・」と、成長の著しさに驚きを示していました。想像するに、彼女はスロースターターなんだと思います。周りをはらはらさせるけど、途中からエンジンがかかり、最終的にはバチンとかっこよく帳尻を合わせてくる。その急転直下のバイオリズムが魅力的で人を虜にする、そういうタイプかと思いました。危うい魅力ではありますが、いかにもマンガの主人公っぽい資質です。意外とユニットのエースに向いているのかなあとも思いました。納得のBP賞です。受賞おめでとうございます!!


10.前田こころ
シルバーの腕時計(モーニング娘。)

 

シルバーの腕時計 /田中れいな・鞘師里保 Rap : 新垣里沙・光井愛佳

シルバーの腕時計 /田中れいな・鞘師里保 Rap : 新垣里沙・光井愛佳

 

 

  • 過去3回の中でダントツに感動しました。初めて、やっと、前田ちゃんの本来の実力をきちんとテストで発揮できたと言っても過言ではありません。
  • 今回は、序盤で階段を踏み外して転んでしまったハプニングに言及しないわけにはいかないでしょう。もしフィギュアスケートの審査なら間違いなく減点ですが、“アイドルの実力”を審査するに当たっては転んだこと自体よりも、そんな不慮の事態にどう対処するかが採点対象となります。前田ちゃんは見事にピンチをチャンスに変えてくれました。転んだ後素早く立ち上がり、会場を包む不安な空気をものともせず、歌を立て直しました。むしろ、余計に情感がこもっていたようにも感じます。さすが,空手を極めた子は、フィジカルのピンチに強いですね!「その足で踏み出しMake 未来 さあ君は君のままで君らしく 始めよう新しく」という歌詞が、転んだ状況とリンクしてるようにすら聞こえました。
  • リンクと言えば、2016年加賀楓ちゃんの「Love take it all」、2017年一岡伶奈ちゃんの「独り占めしたかっただけなのに」と並んで、今年全出場者の中で唯一、歌詞の世界観と自らの思いをリンクさせて情感をこめて歌ってくれました。「素直に夢を見てた幼かった私を悔やむわ」からの「このままうつむいたままじゃ何も始まらない いつも通りの笑顔を見たい」と続く失意からの前向きな決意は、いつのまにか上から数える方が早くなった研修生キャリアに焦るであろう彼女の境遇とつい重ね合せてしまいます。とはいえ、正直こんなに聴かせてくれるとは思っていませんでした。前回に引き続き連続受賞ですが、去年の受賞よりもずっと価値のある受賞だったと思います。
  • あと、歌唱パートとラップパートの切り替えにも言及しないわけにはいきませんね。この曲は歌唱パートとラップパートがまるでカードの裏表のようにぴったりとくっついていることで、悲しみにくれる主人公と未来へ背中を押す別人格(時計?)が悪魔と天使のようにめくるめく交互に現れて大きく揺れ動く心を表現しています。つまり、「シルバーの腕時計」は歌唱メンとラップメンで最低2人いないと音楽的にも世界観的にも成り立たない曲です、本来は。ところがまえだまえだのこころちゃんは全て一人二役をこなすという離れ業をやってくれました。かよわい女性の声色から一瞬でかっこいいラップに変化する切り替わりの早さは凄かったです。別人格を高速スピードでころころ演じ分けるその様子は、歌を聴いているというよりは芸を観ている、と捉えた方が正しいように感じました。


11.橋迫鈴
ハピネス ~幸福歓迎!~(Berryz工房)

ハピネス 〜幸福歓迎!〜

ハピネス 〜幸福歓迎!〜

 
  • ショートヘアーが板についてきた鈴ちゃん、今日は髪を片方に流したお洒落なアレンジで可愛かったです。体も相変わらず小さいのですが、よく見ると肩周りから二の腕にかけて筋肉がついてきていて、もう子供ではないんだと改めて感じさせられました。
  • 伸びのあるいい声で歌います。どんどん上手くなっています。Bメロあたりからほんの少し息切れしていましたが、よく頑張っていました。上野まり子先生曰く「蚊のなくような声だった橋迫の成長に驚き」と言っていた通りです。また、「冷静な分析力とプロ志向」が評価ポイントに挙がっていたのも印象的でした。
  • 清水佐紀ちゃんのコメントで気付いたのですが、「ハピネス ~幸福歓迎!~」は2004年のリリースで、鈴ちゃんは2005年生まれなんですね。ちなみに去年歌った「まっさらブルージーンズ」は2006年です。鈴ちゃんにとってはオールドスタイルであろう初期ベリキューの楽曲群は予想通り鈴ちゃんにぴったりでした。「今年は、飾りをつけずに、苦手な歌に挑戦しました」「腹筋しながら歌って練習しました」とのことですが、狙いがちゃんと的を射ている所,さすがだと思います。賞争いの俎上に再び上がってくるのは来年以降でしょう。鈴ちゃんらしく頑張って欲しいです。


12.野口胡桃
黄色いお空でBOOM BOOM BOOM(黄色5)

 

黄色いお空でBOOM BOOM BOOM / Hello!のテーマ <黄色5version>

黄色いお空でBOOM BOOM BOOM / Hello!のテーマ <黄色5version>

 

 

  • この曲、意外な難曲です。安倍なつみちゃんセンターでミツバチのように飛ぶ振付が印象的なので、可愛く明るい楽曲と思われがちですが、実はなっちの周りを太シスのRuRu、平家みちよ、そして保田圭という骨太なパワーボーカリスト陣で固めています。AメロからBメロは軽快なダンスをしながらかなり低い声で歌わなければいけません。これが野口ちゃん、とても大変そうでした。かつ、ステージを広く使うので、サビ前でセンターに戻るのがちょっと遅れたのか、ちょっと不思議なサイドステップで駆け下りていました。見るからに、新しい挑戦をしているというのが分かりました。
  • 終了後のコメントも堂々としたものです。「毎日必ず歌ったのと、週2でカラオケのフリータイム8時間練習しました」と、食いつきやすいコメントもスマートに挟んでくれます。8時間「黄色いお空でBOOM BOOM BOOM」を歌うというエピソードには若干の狂気を感じましたが、とにかくたいせー氏もコメントしていた通り「16歳とは思えない貫録」です。普段から見ているみつばち先生からは「難しい曲を選んだね。野口には次の目標が見えてきているのかなって思いました」と、珍しく温かいコメント。
  • 実力診断テストで評価される子には大きく分けて3つのタイプがあります。歌唱力やダンスなど分かりやすいスキル持ちか、アイデアで驚かせる飛び道具タイプか、愚直にも見える努力家です。そのどれにも当てはまらない野口ちゃんのようなカメレオン的魅力を持つタイプは、基本的に実力診断テストで不利なのだと思います。・・と言ってしまったら身も蓋もないのですが、当ブログの過去記事を読んでもらえば分かると思いますが、私は一貫して野口ちゃんみたいなタイプは絶対ユニットに入ると面白い化学変化を起こすから早くデビューさせて欲しいとずっと思っています。
  • 強いて言うなら、緊張のせいか歌が少し力んでいました。高みへ邁進する姿勢は大事ですが、野口ちゃんの選曲はいつも、乗り越えられそうで乗り越えられなくてギリギリアウトの絶妙なラインが多いように思います。もし本気で賞を取りに行くとしたら、一回趣向を変えて、野口ちゃんのスキルなら確実に歌いこなせるレベルで、かつキャッチーな曲を選ぶというのもアリかもしれません。


13.土居麗菜
会いたい 会いたい 会いたいな(℃-ute)

 

会いたい 会いたい 会いたいな【通常盤】

会いたい 会いたい 会いたいな【通常盤】

 
  • 実力診断テストが終わった後、一緒に観ていた友人と「もし土居ちゃんが自分の娘で、今度の発表会で会いたい会いたい会いたいな歌うんだ!って明るく言われたらどう対応しよう」と妄想してみました。「(床を転がりながら)週末会えるのかな~♪すっごいkissするのかな~♪愛してくれるかな~♪全部好きに愛して♪Ah」「ダメ!そんな曲歌っちゃダメ!」「なんで?℃-uteさんの曲だよ!」「℃-uteさんでもダメ!」
  • 土居ちゃんの言動はどこか大らかで無防備で、観ている人を無自覚にはらはらさせる才能を持っています。もう少し年を重ねたら、例えて言うなら牧野真梨亜ちゃんに不思議な色気を足したような強力なアイドルになるんじゃないかと今から期待しています。愛らしいルックス、天然キャラ、磨けば光るパフォーマンス。5年後は彼女がセンターとしてハロプロを引っ張る存在になるはずです。
  • テスト演技の話に戻ります。あああなんて短い黒革のタイトスカート・・と思いきや、よく見るとショートパンツ?遠目からだとあまり分からなかったので、ハイキックしたりサビで膝立ちをスッと入れ替えたりするのを、終始ひやひやしていました。なんて、私も半分面白がって書いてしまっていますが、基本的にはちゃんとしたパフォーマンスでした。歌も想像以上に歌えているし、手足が長いのでハイキックなど非常に映えます。娘を信じてGOサインを出してくれている親御さんに感謝です。
  • ただ、まだ自己プロデュースという点では物足りない部分も見受けられます。Aメロの部分だったでしょうか、移動が間に合わなくて途中急ぎ足でぐるっと下段中央へ回っていました。
  • あとは、サビの振りが寝っころがらずに膝立ちのみで安心したのも束の間、よく考えたら、観客が全員着席している=観客からステージの視界がすこぶる好いという実力診断テストの特性を活かして、あえて床に転がるパフォーマンスをするのもありだったのかなと思いました。万年最後列の私、℃-uteのコンサートで床に転がるパフォーマンスが一度もちゃんと見えたこと無いので・・。いや,お前はどっちなんだという感じですね。


14.金光留々
彼と一緒にお店がしたい!(モーニング娘。)

 

彼と一緒にお店がしたい!

彼と一緒にお店がしたい!

 

 

  • まずは衣装が素晴しいです!道重さゆみちゃんのPV衣装を基礎に、アレンジを加えたお母さんと留々ちゃんの共同作業による渾身の手作り衣装。
  • BP賞、ダンス賞、歌唱賞、キャラ賞の他に「親御さんのベストサポート賞」を脳内で設けている私ですが、脱ぎ易いジッパーをジャンパーにあしらってくれた2014年の和田桜子ちゃんのお母さん、2016年にちょっと禍々しいくらいのインパクトあるトマト衣装を作ってくれた児玉咲子ちゃんのお母さんに続いて、金光留々ちゃんのお母さん、BS賞受賞です!近年まれに見る完成度の高さです。留々ちゃんを全力で応援している親御さんの想いがこちらにも伝わりました。
  • パフォーマンスはとにかく可愛いの一言。事前の予想通り、ミュージカル経験を活かした表情の作り方、歌とダンスの安定性、キャラと楽曲のマッチング、どれを取っても良かったです。
  • ステージを広く使わず中央一点で止まっていて、パフォーマンスが小さくまとまってしまっていたのが唯一残念でした。しかし、今年の時点で既にレベルが高いのに、これからまだまだ伸びしろがあります。今後は間違いなく研修生内のトップ争いの一角に入ってくるでしょう!


15.山﨑夢羽 
嵐を起こすんだExciting Fight!(℃-ute)

 

嵐を起こすんだ Exciting Fight!

嵐を起こすんだ Exciting Fight!

 

 

  • BP賞の大本命だった夢羽ちゃんでしたが、ついに彼女も“段原フェーズ”(この子ならもっと出来るという期待が壁になって受賞できない時期)に入った感がありました。この傾向、実力者に対して厳しいとする向きもありますが、これははっきり言って“エースの宿命”なんだと私は思います。実力が突出しているエースは正に「嵐を起こすんだExciting Fight!」の歌詞にある通り、敵は周りの研修生ではなく、「すべては自分との闘い」です。
  • では今回、夢羽ちゃんが闘っていたのは何だったでしょうか?それは、「歌に魂を乗せるための闘い」だったと思います。今回、夢羽ちゃんにしては不自然だと感じるくらい、歌い出しからAメロにかけての声量が物足りませんでした。それがBメロあたりで少しずつ盛り上がっていって、ついにサビでドカーン!といつもの夢羽流絶唱・・という流れでした。サビはさすがの夢羽ちゃんといった感じで最高だったのですが、そこに至るまでの聴きどころが少なかったです。
  • 夢羽ちゃんは確かに歌唱力がずば抜けているのですが、弱点もあると個人的に感じています。最初から上手く歌える子によくある傾向なのですが、簡単に気持ちいい声に到達しやす過ぎなのです。なので、歌にメリハリが付かず、声量をコントロールできず、マイクに乗るとややキンキン聴こえてしまうことがあります。更に、簡単に上手く歌えるゆえに、曲に対する理解を大して深めなくてもそれなりのものが出来てしまう=深みのある歌唱が出来ないという落とし穴もあります。これは人生経験や性格という側面も複雑に絡み合って形成されるものなので一概に練習すれば改善されるというものでもないのが厄介ですが、歌手をやっていくなら必ず乗り越えなければいけない壁であることは確かです。段原ちゃんもそうだったし、鈴木愛理ちゃんもまた高校生くらいまでその壁と闘っていたように思います。
  • これは想像なのですが、今年の夢羽ちゃんは、メリハリの無い歌を克服するために、AメロからBメロ、サビにかけてじわじわと音量を上げていくという、楽譜記号(クレッシェンド)的な挑戦を試みたのではないでしょうか?違うかもしれませんが・・。
  • 結果として、今回の歌い方は余り有効にはたらかなかったように聴こえました。ではどうすればいいのかと言われると、歌の先生ではないので分かりませんが、ただとにかく、℃ヲタとして、℃-uteツアー最後の帯同研修生だった夢羽ちゃんには、「嵐を起こすんだExciting Fight!」の、前向きなのにどこか苦しく切ない世界をもっともっと表現してもらいたかったです。ヲタの勝手な要求というのは承知なのですが・・


16.山﨑愛生
Wonderful World(English Ver.)(Juice=Juice)

 

Wonderful World(English Ver.)

Wonderful World(English Ver.)

 

 

  • 北研最年少ながら歌唱力のある愛生ちゃんがWonderful Worldを歌えば上手いであろうことは聴かずとも分かっていましたが、想定以上の表現力でした。ほとんどダンスが無いことが懸念材料でしたが、一音目から朗々と歌い上げ、観客の方に語りかけるような目線の届け方が説得力ありすぎて、途中からダンスの有無などどうでもよくなりました。とにかく歌の訴えてくる力が強い。2016年清野桃々姫ちゃんの「冷たい風と片思い」を彷彿とさせる、完成された一つのショーでした。
  • コメントは相変わらずの棒読みスタイル。「元気もりもりパワーと、ニコニコ笑顔と、全力パワーと、パンダさんパワーで頑張りました!」う~ん、どれがどう違うのか汚れた大人の私にはわかんないけど、とにかくよく頑張ったね!
  • また、英語詞に挑戦したことに関しても興味深いコメントをいくつももらいました。「英語の発音を良くするために,辞書で調べたりしました」「英検準2級を発揮しようと思いました」、そして、「日本語のよりも英語バージョンの方が詞の意味が深いと思って、選びました」とのこと。後に出てくるユリヤちゃんの名言に通じるものがありますね。
  • あまりに棒読みなので、全部事前に台本を覚えているのかと思ったら、歌唱賞を受賞した際の泣きながらのコメントが「こんなに重みのある賞を頂いて、帰りの飛行機が落ちないか心配です」と来ました。アドリブも上手すぎてちょっと不安にすらなるレベルです。


17.中山夏月姫
この地球の平和を本気で願ってるんだよ!(モーニング娘。)

 

この地球の平和を本気で願ってるんだよ!/彼と一緒にお店がしたい!

この地球の平和を本気で願ってるんだよ!/彼と一緒にお店がしたい!

 

 

  • 中山ちゃん、凄いです。今年のテストはかなり混戦で、歌唱においてもダンスにおいても接戦が繰り広げられていて、この子のこれがダントツ!と言える決め手に欠けていました。しかし、彼女が今回のパフォーマンスで随所に散りばめた演出の遊び心は全研修生の中でダントツのエンタテイメント性を秘めていたと言えるのではないでしょうか。去年は私物のランドセルという飛び道具を使った演出で少しずるい感じもしましたが笑、今回はごくストレートに楽しませてくれました。どこまで本人が考えたものかは分かりませんが、実に楽しそうにやっていたということが紛れも無く「中山夏月姫のパフォーマンス」であることを証明していたと思います。
  • 具体的に気付いた点を挙げていきます。まずはスタンバイポーズが両手を合わせて頬に添えたお休みポーズ。これは「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」という曲が「彼と一緒にお店がしたい!」という曲と2つで一対の仕掛けになっていることを表現しています。ハロヲタならばニヤッとさせられる部分ですね。そしてその後スムーズに下段中央まで移動して「試験勉強した日も昨日寝ちゃったと言っちゃおう」でチョコンと座り、居眠りポーズ。去年は井上ひかるちゃんと児玉咲子ちゃんが座るパフォーマンスを見せてくれましたが、今回は中山ちゃん一人だけだったのでとても新鮮に映りました。また、最初のおやすみポーズと何か繋がりがあるのかな?とか、観る側の想像を色々とかきたててもくれます。
  • Aメロで上手端まで移動し、Bメロでゆっくり下手端に移ります。あれ、これでサビにまた真ん中まで折り返すのかな・・?と思いきや、Bメロからサビになる約3小節の間奏でパッとステップをかけ上り上段中央へ!そしてなんと、キラキラ衣装へ早変わり!!これ以上は求められないほど素晴らしい場面転換でした。「今流行りのチェック衣装からライトの角度で色が変わるキラキラの衣装に変わることで、彼店から地平本願に変わる瞬間を表現した」とのこと。
  • モーニング娘。のパフォーマンス重視スタイルを築いた中興の祖・高橋愛ちゃんの卒業シングルであるこの「地平本願」は、つんく♂氏のアイドル観が最も端的に表れた名曲。「彼と一緒にお店がしたい」という、きわめて庶民的でローカルな願望と「地球の平和を本気で願う」という無謀なほど野心的でグローバルな願望を同時に内在できる生き物、それが女の子であるというメッセージが込められており、そしてそのメッセージの体現者がモーニング娘。でありハロプロであるのだと思います。中山夏月姫ちゃんのパフォーマンスはそんな原点を思い出させてくれるような、目を開かせてくれる演出でした。
  • 「やる前はすごく緊張して、楽屋でお茶をこぼしちゃったりして運悪いなって思ってたけど、ステージに立ったら楽しめました」。まるで山岸凉子「テレプシコーラ」の世界です。こういうタイプは自分を持て余したり周りを振り回したりして大変ですが、非常に魅力的で芸能人に向いているタイプです。
  • 歌は発展途上です。途中息切れもありました。中学生になったばかりの最年少グループなので技術もまだまだです。それでも、エンターテイナー性が抜群で、未来への輝きを非常に感じたので、今年は中山ちゃんに投票させてもらいました。
  • 応援しています!なのですが、結果発表の時、わかりやすく不満そうなそぶりをしていました。最後の方は爪をいじりだしたり・・笑。私も彼女に投票したので賞に入らなかったのは残念ですが、あの態度はいけません。そういう所もこれから成長していってくれたらいいなと思います。ただ、気の強さはアイドルに必要不可欠な要素なので、つくづく有望だなとも思いました。笑


18.河野みのり
Kiss me 愛してる(℃-ute)

 

Kiss me 愛してる

Kiss me 愛してる

 

 

  • 去年よりも衣装が大幅に進化していました。今年は派手なキラキラ光る系の衣装が多かった印象ですが、その中でも目立っていたのではないでしょうか?去年熊井ちゃんに言われた「選曲と衣装が合っていない」という課題もクリアしていて、可愛いけど「kiss me愛してる」の激しいダンスを踊っても変じゃないかっこよさも両立させていました。
  • ダンスは去年よりもずっと動きが出てきています。ハイキックの到達点が高い。ところどころに身体能力の高さを感じました。全体的にやや荒さを感じましたが、まだまだ伸びると思いました。
  • 歌う時の表情もいいです。しかし途中、原曲とは違うリズムで歌った場面がありました。ダンスにも言えますが、おそらくまだ課題楽曲を感覚だけで捉えているのだと思います。だから要所要所で作りこみの甘さが見えてしまう。光る感性も持っている子だからこそなおさら、原曲を細かいところまで研究してみることではじめて彼女の個性が活きるはずです。
  • たいせー氏が興味深いコメントをしていました。「俺となりの席だから気づいたけど、タイトルコールの後、審査員席の中島早貴の方をちらっと見たよね?それがたまらなかった!」確かにたまらないですね。


19.出頭杏奈
LOVE涙色(松浦亜弥)

 

LOVE涙色

LOVE涙色

 

 

  • Abemaオーディション組の出頭ちゃん。オーデ時はさほど歌唱メンという印象はありませんでしたが、意外にも非常に聴かせる「LOVE涙色」でした。ところどころに松浦亜弥の面影すら感じ、たくさん聴いてきたんだなというのも分かりました。「歌詞が伝えたいことを考えて、表情にも気をつけてがんばりました」とコメントしていましたが、その努力の成果がきちんと出ています。
  • 歌に注力した分ダンスやステージ移動が少なく、そこにやや寂しさを感じましたが、実に堂々としたステージでした。将来有望株の一人。歌・ダンス・キャラ・スタイル・向上心・・あらゆる面が非常にバランスよく配置されている子だというのが現時点での印象です。このまま練習を続けていけば、成長とともに人気が必ずつくでしょう。楽しみです。


20.日比麻里那
Fantasyが始まる(モーニング娘。)

 

Fantasyが始まる

Fantasyが始まる

 

 

  • 今回、全出場者の中で唯一のパンツスタイルです。去年タイトスカートでセクシーなダンスを披露してくれましたが、今回は対照的なワイドパンツであるにも関わらず去年以上に色気が出ています。中島審査員も言っていましたが「ふっとした笑顔にモテの素質」を感じます。
  • また、衣装がダンスの演出の一部になっていることにもセンスの高さがうかがえます。全体的に柔らかい素材でできているので日比ちゃんの踊りに合わせて裾がひらひらと揺れてとても美しい。さらに長い髪を指で絡める仕草なども非常に効果的でした。
  • 衣装やダンスや表情がかなり高いレベルで計算されている分、歌の立たなさが目立ってしまいました。ダンスのリズム取りが上手いだけに、歌の入りが遅れていたのは残念です。歌がもう少し良くなれば、一気に評価が跳ねるので、応援しています。
  • おそらく℃-uteが好きであろう日比ちゃん、去年の初出場時はなっきぃのコメントにドギマギしていましたが、今年はなっきぃに対する反応も堂々としたものでした。うれしいような寂しいような複雑な気分です。


21.松原ユリヤ
春恋歌(つばきファクトリー)

 

春恋歌

春恋歌

 

 

  • 当ブログの予想編では、ユリヤちゃんの選曲理由を「なんとなく最近の曲を聴いて一番今どきっぽいものを選んだのではないか」と書きましたが、正解は想像の斜め上を行く「簡単だから」という理由でした。「つんく♂とか来て楽しかった」以来の名言です。クールハローのご時世ですが、このフレーズだけは是非ともTシャツにしてグッズ販売して欲しいものです。
  • 「簡単だから」のインパクトが強すぎるユリヤちゃんですが、肝心のパフォーマンスもよかったです。もちろんまだまだ抑揚のない子供歌唱ですが、音程はきちんと取れているし、早いリズムのダンスにもきちんとついていけています。イントロで「ぷー!」と叫び勢いよくジャンプして飛び降りるのも可愛かったです。
  • 完全な子供ではあるのですが、子供の中にもこれからが楽しみな色気の萌芽が見てとれます。ちょっと見下す感じの視線の送り方や無造作に流したワンレンの茶色いロングヘアー。トリンドル玲奈っぽさがあります。大人っぽい風貌と無邪気なキャラクターのギャップがこれからもっと際立ってきて面白くなるのでしょうね。
  • 衣装はキラキラ光る素材のワンピース。「私の好きなミラーボールみたいだから選びました。」とコメントしていましたが、どういう経緯で小学生がミラーボールを好きになったのか気になって仕方ありません。最後の「思い残すことはありませんか?」という質問につい考えて黙り込んでしまう所もとても素直でかわいかったです。対照的になんでもハキハキうまいこと言っちゃう北研の山崎愛生ちゃんと双璧で、しばらく研修生の子供枠は安泰ですね。


22.金津美月
私、ちょいとカワイイ裏番長(スマイレージ)

 

私、ちょいとカワイイ裏番長

私、ちょいとカワイイ裏番長

 

 

  • 金津ちゃんといえば衣装。センスがいつも独特の感性でレベルが高いです。今回は得意の中央線ボヘミアンルックから原宿バンギャコスに趣向を変えて勝負です。金津ちゃんはどちらかというと和風な顔立ちですが、ゴスロリ衣装とても似合っていました!「ちょいカワをイメージしたんですけど、ちょいワルになっちゃいました」と言ってたけど、それがまた可愛い!服を自分のものにするセンスが抜群なのでしょう。
  • イントロの激しい踊りも金津ちゃんの新境地です。素早く繰り出される力強いキックには痺れました。ステージを広く使って動き回るのもいい演出です。しかし、緊張していたのか声が少し張り気味で、発声しきれていなかったのがもったいなかったです。
  • 「リハーサルで転んでしまったので、本番もそうならないか不安でした」とのことで、それを受けて稲葉愛香ちゃんも「心配してたよ~」と言ってたので、相当派手に転んだのでしょうか。悪いイメージが一回脳にこびりついちゃうとそれを拭うのは大変です。金津ちゃんのハツラツさがあまり見えなかったのはそのせいだったのでしょうか?残念です。それにしても前田こころちゃんといい、今年の24期は転んじゃうくらい力の入ってしまう年だったのですね。。
  • 野口胡桃ちゃんの項に詳しく書きましたが、金津ちゃんもまた実力診断テストのシステムではこぼれ落ちてしまいやすい人材だと感じます。金津ちゃんのクルクルと表情の変わる女の子らしい個性はユニットデビューしてから輝くタイプなので、事務所の人たちはけして取り逃さないようにしてほしいです。


23.太田遥香
Moonlight night ~月夜の晩だよ~(モーニング娘。)

 

Moonlight night 〜月夜の晩だよ〜

Moonlight night 〜月夜の晩だよ〜

 
  • しゃべる姿もたどたどしかった前回のテストから1年。手足が一気に伸びて、ずいぶん美少女になりました!目つきもしっかりしてきました。この1年、北研のリーダーとして考えさせられることも多かったでしょう。身体的にも精神的にも成長してきているのをたたずまいから感じさせられました。
  • 「Moonlight night ~月夜の晩だよ~」は歌いだしの一音目のインパクトが強い曲ですが、太田ちゃん持ち前の声量が活きていました。いい選曲をしたと確信する一瞬です。
  • ロングトーンになるとピッチがずれる癖はまだありますが、失敗を恐れずに大らかにやりきる姿は見ていて気持ちがいいです。
  • 「月夜をイメージした衣装」もとてもかわいかったです。今年は6人中2人受賞し、北研躍進の回となりました。活動の幅も広がるということで、リーダーにはこれからも頑張ってほしいです!


24.松永里愛
FIRST KISS(あぁ!)

 

FIRST KISS

FIRST KISS

 
  • 松永ちゃんの小さな顔にはちょっとオーバーサイズのベレー帽が、初期のチビッ子鈴木愛理ちゃんを彷彿とさせます。否が応でも期待を高めてくれますね。
  • 前回の「SONGS」に引き続き、憑依型のパフォーマンスで、一旦曲の世界の中に入り込んでしまうと彼女の独壇場です。なんというか、彼女を見ていると、子供の頃家の鏡の前でアイドルごっこをしていた女の子の無邪気な姿が浮かんでくるんですよね。女の子が持っているキラキラしたものへの純粋な憧れの延長線上に彼女のパフォーマンスがある、そんな風に見えます。幼い日の憧憬を思い出させてくれる、稀有な魅力です。
  • 2回目の出場とは思えない、余裕を感じるパフォーマンスです。体全身を使ったダンスは少ないですが、指先の動きがひとつひとつとてもしなやかに動いていて観ている人を飽きさせません。もちろん歌も申し分無しです。
  • 個人的には「SONGS」の進化系を今回観られて満足という感想なのですが、上野まり子先生に言わせると「そろそろパフォーマンス全体にエネルギー感を出せるようになってほしい」とのことで、やれる子なんだから次のステップに行ってほしいと期待してしまう気持ちも分かると思いました。年少きっての実力派というイメージは前回と今回で充分周知となったので、次回からが松永ちゃんの本番と言えるでしょう。


25.為永幸音
タチアガール(スマイレージ)

 

タチアガール

タチアガール

 
  • Abemaオーデ組の中ではどちらかというとおとなしい方で、でも内に秘めるアイドルへの闘志を感じさせる部分があり、個人的には新人組の中では一番「化ける」んじゃないかとにらんでいる彼女です。が、今回はまだ様子見で、これから少しずつ魅力が開花すればいいかなあ・・などとのんびり構えていました。
    ところが人間の進化というのは分からないものですね。初回から想像以上の出来を見せてくれました!!今回は全体的に、新しいことにチャレンジする研修生が多く、混戦模様になる中、ひとりマイペースに自分の好きな曲を納得いくまで作り上げてきたという実直さを感じました。こういう子はすごく人気が出ると思います。
  • まずは衣装ですが、本家スマイレージのPV衣装を見事に再現してきました。「タチアガール」は2期がサブメンバーとして初参加した曲で、衣装も正規オリメンの赤よりも薄いピンク色仕立てだったのですが、為永ちゃんのタチアガール風衣装がなぜか真っ白だったのはもしかして、そのサブメンバーよりも更に未熟な新人研修生ですという意味を込めていたのでしょうか?だとしたら凄いです。
  • ・・などというヲタの妄想が成り立ってしまうくらいに、彼女は研究家タイプのようです。今回初の実力診断テストに挑むにあたり、「今までの実力診断テストで歌われた曲をノートに書いて調べた」そうです。
    やばい、ヲタクの私と同じことをしている・・。信用できる・・。
  • また、彼女のいい所は、衣装の見せ方や研究などの工夫にとどまらず、ハロプロの本分であるパフォーマンスもしっかり頑張っている所です。「タチアガール」で表現すべきことを余すことなくやってきた印象。表情の作り方も、まだフレッシュだった頃の勝田里奈ちゃんを思わせる可愛さです。
  • サビ以降「恋愛だけが全てじゃないOh Yeah!」や「HappyへGo!」など拳を振り上げる振りが頻出するのですが、彼女の拳の突き上げ方が全力で強い!
    別の子の項でも書きましたが、秘められた個性は基本に忠実なパフォーマンスの先に立ち現れる、というのを正に体現しているようでした。「タチアガール」は研修生の個性をアピールする場である実力診断テストにはあまり向いてないかなと思っていたのですが、間違っていました。為永ちゃんの熱いアイドル魂を見せてもらいました!!
  • おまけにステージの使い方も良かったです。新人の子は基本的に歌と振り付けに一所懸命でステージ移動の仕方まで頭がまわらないのが普通だと思うのですが、彼女はそこも頑張っていました。とても広い視野でパフォーマンスを研究しています。
  • 研修生リーダーの井上ひかるちゃんと同じく、普段は目立たないけどステージになるとそれまで続けてきたたゆまない勉強が活きる努力家タイプと受け取りました。ハロプロの王道です。早ければ来年には、遅くとも3年以内には井上ちゃんと同じく実力診断テストの受賞組に入ってくるでしょう。


26.小野琴己
MI DA RA 摩天楼(メロン記念日)

 

MI DA RA 摩天楼

MI DA RA 摩天楼

 
  • おのことちゃんもまたなんとも不思議な魅力を持った子です。初出場回から観ていますが、少しずつゆっくりと歌が上手くなってきています。ダンスもしかり。特にダンスは、アクセントの頭をしっかり捉えたメリハリのある踊り方が出来るようになっていました。ただ、音の頭頭はパキッとしているのですが、その間の動きがふにゃふにゃしています。つんく♂流に言えば、「細かい筋肉が足りない」から体の制御が上手くいっていないのでしょう。とはいえ、初回のパフォーマンスを考えれば見違えるような進化です。
  • また、彼女の衣装に関する独特の感性は今年も健在です。初回で「赤いフリージアは白いイメージ」と言っていましたが、今年は「見た目と声にギャップがあると言われるので、それをアピール出来るような衣装にしました」とのこと。ふわふわしたおのことちゃんのイメージに合わせた可愛い衣装と、低い歌声のセクシーな「MI DA RA 摩天楼」は確かにギャップですね。今回はあまり狙い通りにいかなかった印象ですが、赤の中に白を見出し、大人の中に少女を見出す、逆説的な感性は個人的に大好きです。その個性がいい形で花開くタイミングが来るのを願っています。


27.山田苺
大好きだから絶対に許さない(モーニング娘。)

 

大好きだから絶対に許さない/鞘師里保・小田さくら

大好きだから絶対に許さない/鞘師里保・小田さくら

 
  • 多くの人が言っていることでしょうが、やはり鞘師里保ちゃんにとても似ています!踊り方のニュアンスもそうだし、ちょっとした流し目の表情なんかにも鞘師ちゃんの面影がちらつきます。ハロプロには鞘師に憧れ鞘師を目指す鞘師チルドレンがたくさんいますが、意外と鞘師ちゃんとパフォーマンススタイルが似てる子はいません。苺ちゃん、今までいそうでいなかったタイプです。
  • ただ、キャラクターは鞘師ちゃんと全然違います笑。どちらかというと佐藤優樹ちゃんタイプで、何が飛び出すか分からない子です。今回は「大好きだから絶対に許さない」というハモリを重視したデュエット曲を選んできた時点でむむと思いましたが、実際に歌い始めたらまたびっくりで、いきなり主のメロディではなく上のパートで来ました。Bメロ以降は上へ行ったり下へ行ったりそれはもうあっちこっちに行って、歌唱指導の上野まり子先生に「いやー山田くん自由だわ~でもそこがいいわ~」と評されていました。
    主メロパートとハモリパートが同音量の曲って、人によってハモリパートを主メロと誤認することがよくありますが、苺ちゃんにとってはきっとあの上行ったり下行ったりのメロディが彼女の中の「大好きだから絶対に許さない」のメロディなのですね。人間の聴覚と脳の構造についていろいろ考えさせてくれます。
  • コメントも気になる所が満載です。
    稲「今日の衣装のポイントは?」
    「えっと、チャラチャラして、ススをつけて」
    「シュシュね」
    苺「はい、ススで」
    稲「チャラチャラっていうのは、肩の飾りのことかな・・?」
    苺「はい、チャラチャラしました」
    突っ込み所が多すぎます。
  • 今回は彼女の得意とする激しいダンスが封印されていたこともあり、面白いキャラのみが目立った回でしたが、まだ2年目のキャリアなのでこれから実力面の魅力をどんどん見せてくれればと思います。なんだかんだでこの1年舞台やSATOYAMAの売り子などいろんな仕事をこなしている子なので、デビューしたらめざましく伸びるでしょう。


28.佐藤光
Love take it all(℃-ute) 

Love take it all

Love take it all

 
  • 気品のある彫刻のような美しい顔が評判の佐藤光ちゃん。まだ子供から大人になり始めている途中ですが、イントロのメロディを口ずさみながら踊っている様子にそこはかとない色気を感じます。
  • 歌はとても上手いです。前回の「One,Two,Three」もそうでしたが、せわしないメロディをよく歌い上げています。でも、ダンスとの両立はさすがに難しかったようです。やはりこの曲は2015年の加賀楓ちゃんくらいにダンサブルにパフォーマンスして欲しいと思った面倒な℃ヲタです。
  • サビで長洲小力みたいに腕を並行に振るダンスですが、光ちゃんは腕の高さを変える時の手がいちいちしなやかで、オリジナルには全くない動きなので、ちょっと面白かったです。中島早貴ちゃんも「ダンスのあどけなさが魅力的だった。しなやかさが出せるようになればもっといい」と言っていましたが、本当にその通りだと思いました。


29.米村姫良々
印象派ルノアールのように(エレジーズ)

オンナ、哀しい、オトナ/印象派 ルノアールのように/人知れず 胸を奏でる 夜の秋 (通常盤)

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  • 今年1年急成長し勢いのあった米村ちゃんでしたが、まだ「印象派ルノアールのように」をやるには早かったでしょうか?ファルセットボイスの切り替えが上手くできず、声が出きっていないように聴こえました。プレッシャーと緊張が出てしまったのかもしれません。普段の実力が思うように出ていませんでした。でも、後半は持ち直して、サビは力強かったです!
  • 今回、TOKIO騒動を受けてか、今までさんざんしてきた研修生に対する不用意な発言を自粛していた感のあるまこと氏でしたが、実力診断テストも終わりが見えてきたタイミングで米村ちゃんのパフォーマンスを見て、溜め込んできた思いがつい溢れてしまったかのようなコメントをしていて、印象的でした。
  • 「姫良々ちゃんには隙がない。今まで見てきたように、自由が良しとされる子もいれば、キッチリしてる子もいて・・・・、映画キックアスでクロエちゃんがなぜああなったか、エル・ファニングがなぜあんなに脚光を浴びたのか。年をとっていく時にどんな成長をしていくのか・・・・」
    非常にとっちらかっていますが、ハロプロ研修生の本質、そして米村ちゃんの魅力の核を押さえている発言でした。
    古くはなっちや福田明日香ちゃんから始まり、辻ちゃん加護ちゃんを経て萩原舞ちゃんに至るまで、ハロプロの年少メンバーがアイドルとしてどう大人へと脱皮していくのかというのは一つのテーマであります。
    その中で米村ちゃんは今までの系譜にない、なんとも言えない独特の成長を遂げようとしているように映ります。正にまこと氏の言うように、ちょっと海外の子役あがりのスターのような変態(進化)をしているような風格が漂っています。新人類って感じです。ここからまたどういう風になるのか楽しみです。


30.窪田七海
わがまま 気のまま 愛のジョーク(モーニング娘。)

 

わがまま 気のまま 愛のジョーク

わがまま 気のまま 愛のジョーク

 
  • Abemaオーディション組の中でみんなをまとめるお姉さん的役割をしていた窪田ちゃん。研修期間はわずかですが、ずいぶん可愛くなりました!また、彼女の年齢やカワイイ志向にしては大人っぽい曲でしたが、とても上手く歌っていました。
  • 激しい楽曲だけに、後半息切れしてしまいました。あと、この曲の見どころである「解読できるの?」で譜久村聖ちゃんが指ツンツンする振りや、「笑顔で誤魔化さない」のビンタポーズをしなかったのはちょっと残念でした。どちらも相手がいないと意味が無い振りなので別の振りをアレンジしたという判断は賢明だしむしろ評価されるべきポイントなのでこれはもうただのヲタクのわがまま気のままでしかないのですが・・。一人でもビンタの激しさを表現できるようなアレンジを工夫してくれたらもっと大興奮だったなあと思いました。
  • 「最後のトリにふさわしいパフォーマンスをできるか不安だったけど、がんばりました」と堂々と言っていたのが清々しくて気持ちよかったです。また「いつも自分は笑顔なので、かっこいい曲を表現できるようにテレビを観て目力を研究しました」という点もきちんとパフォーマンスに表れていました。特に最後の「あーいーさーれーた~~い!」は渾身の力がこもっていて、正にトリにふさわしかったと思います!

 

今年の傾向と全体の総括

  • 全体を通して、今年のテーマは「今までの自分からの脱皮」でした。予想編にも書いたように、30人中25人が実力診断テスト経験者で争われた今回。前回の自分の出来を受けて、二手目をかけてきたという状況です。
  • この傾向は2016年の「セクシー対決回」と非常に近似しています。2016年の時も前年に2人しかデビューせず、辞める子も少なかったため、テスト経験者が多い年でした。そうすると色んな意味で「色気」が出てきて、「苦手な曲に挑戦してみよう」とか「今までやったことのなかったセクシーさに挑戦してみよう」とかなる傾向が高いです。
  • 向上心が高くて素晴らしいですが、実力診断テストでその挑戦が評価されるには単純に苦手科目を練習して会得するというだけでなく、もう一段階違う思考が必要になってきます。それは「観る人が自分とその曲に期待するものを的確に心得て、それに応えられるパフォーマンスが出来るかどうか」です。
  • 例えば、「ダンスの得意な江口紗耶ちゃんが初恋サイダーをやるということは、今年は歌で勝負するんだな!最初の「キスをあげるよ」で鳥肌立っちゃうのかな~!」とか、「ダンスが苦手で清楚系の島倉りかちゃんがまさか真逆のFiesta!Fiesta!をやるなんて!セクシーな踊りをどれだけ激しくやってくれるのかな~!」といった感じで、観客は全員ハロプロヲタクなので、各楽曲のツボとなる部分は知っていて、そこの完成度を自然と求めてしまいます。かつ、選ばれた曲のキャラと研修生のキャラを掛け合わせたらどういうパフォーマンスが誕生するのかを一番楽しみにしています。
  • 「今までの自分からの脱皮に挑戦」が多かった今回、上に書いたようなポイントを的確に押さえて一番分かりやすい形で表現できた島倉りかちゃんがBP賞を獲ったのは順当な結果だと思いました。
  • そして、北研の躍進の背景には、本州の研修生たちが挑んだ「今までの自分からの脱皮」というテーマを完全に無視していた(というか知らなかった)からだという見方も出来ます。北研は本州組と違い、全員が去年と同じような選曲をしていたので、それがたまたま功を奏したのでしょう。
    この結果も2016年と似ています。「みんなセクシーに挑戦したけど、結局BP賞に選ばれたのはセクシー無視の清野桃々姫ちゃんとたまたま無自覚にセクシーになっちゃった笠原ちゃん」だった2016年と、「本州の研修生はみんな殻を破ろうとしたけど、評価されたのは好きな曲を好きなように歌った北研」といった様相の2018年。このように、研修生が実力診断テストに抱く目標意識と、ヲタク審査員の評価軸がずれる傾向は、今後も定期的に繰り返すでしょう。

 

おまけその1 イベントとしてのハロプロ実力診断テストについて

  • 去年までと変わった点は2つ。ひとつは審査の始まる前に全員の衣装勢ぞろいしてしまったこと。もうひとつはBP賞以外の賞の得票数も公表したことです。
  • 前者は正直がっかりしました。せっかくみんながこの日の為に頑張って用意してきた衣装を見る驚きが半減してしまったし、特に凝った衣装のメンバーは票数にも影響したのではないでしょうか。金光留々ちゃんなんかは従来通りの衣装披露であれば得票数が上がり、特別賞の受賞もあり得たかもしれません。
    進行の関係で最初から着替えさせざるをえなかったのかもしれませんが、衣装を先に見せると見せないのとでは実力診断テストにおける衣装の重要性がだいぶ変わってくるので、なんとか以前のやり方に戻して欲しいです。
  • そして後者です。去年あたりから受賞部門とパフォーマンスの内容の乖離が目立ってきたことを受けての変更でしょうか。
    今年もやはり、スキルの高さを見せた西田ちゃんがキャラクター賞だったり、歌唱力を聴かせた前田こころちゃんがダンス賞だったりと不自然な点が多かったです。「得票数順に高い子から賞を選んだから、多少のズレはご理解くださいね」という選考側からの目くばせを感じました。
  • 今までずっとBP賞以外の賞の選考基準はブラックボックスで、どこまで観客の得票数が審査に加味されているのかすらも不明でした。前からこのブログで何度も書いていますが、30人もいる研修生の多種多様なアイドル的魅力をダンス賞・歌唱賞・キャラクター賞の3つに分類してしまうことがそもそも乱暴な話で、かと言って細かく分けていってもキリが無いので、実力診断テストはもうそういうものなんだと割り切るしか無いのですが、今回「観客の得票数も各賞の審査に影響しているよ」と公表されたことで、また実力診断テストの特殊性がいっそう高まったように感じました。つまり、良い意味でも悪い意味でもヲタから「お前が1番」の票をもらえるタイプの子が受賞に有利だということです。もっと言うと、一点豪華主義を狙うクセの強い子が有利で、逆に、派手ではないけれどいぶし銀のような魅力で多くのヲタから広く愛されている子は今まで以上に厳しい戦いになるでしょう。
  • とは言え、一概に悪いこととも言えません。実力診断テストでの戦い方がより浮き彫りになったという考え方もできます。研修生的には勝つための対策が立てやすくなったとも言えるのではないでしょうか。

おまけその2 審査員の発言

 

男友達

男友達

 

 

  • ベリキューのWサキコンビ(しみさきちゃんとなかさきちゃん)が揃って審査員でしたが、℃-ute曲が歌われるたびに「℃の曲をありがとうございます!」となぜか研修生にお礼回りをするなっきぃと、「29人29通りのパフォーマンスを観ることができてよかったです。あと、今日休んだ井上ひかるちゃんのパフォーマンスも観たかったな」と研修生への愛にあふれた清水ちゃん。二人とも同じパフォーマーとして研修生を真剣に見ている様子が伝わってきました。 
  • そして今年の注目審査員は完全にまことでした。明らかに例年より歯切れが悪い。おそらくTOKIO山口メンバーの事件を受けて、今まで自分がハロプロ研修生に対して言ってきたアウトな発言の数々に危機をおぼえ自重した結果、思いがから回って終始何が言いたいのか分からない状況になっていたのではないかと推測します。
  • それでも終盤あたりから徐々に発言がゆるみはじめ、最後のあいさつでたいせーが「自由な子はいっぱいいたけど一番自由だったのはまこと」と言ったのが呼び水となって、「ここにいる皆さんも、段原瑠々ちゃんや加賀楓メンバーのように・・」と、つい本音を漏らしていました。
    まこと氏、安心して下さい。ハロプロ研修生界隈はまだまだこれからも、「彼女になりたいっ!」で嬉々としてちょーだいコールを連呼する、意識の低い現場です。

 

リアル☆リトル☆ガール/彼女になりたいっ!!!(ハロプロ研修生北海道Ver.)

リアル☆リトル☆ガール/彼女になりたいっ!!!(ハロプロ研修生北海道Ver.)