ショビ書房のホリディ

マンガ・仏像彫り日記・℃-ute・ハロプロなどについて書いています。

こもとも子先生と「ごほうびごはん」の制作秘話。

現在、週刊漫画TIMESで「ごほうびごはん」を連載されているこもとも子先生のトークイベントが去る10月18日に国立本店で開催されました。

今や「週刊漫画TIMES」の看板作家であるにも関わらず経歴があまり知られていないこもとも子先生の、デビューまでのいきさつや「ごほうびごはん」制作の秘密などがかなり詳細に語られる貴重な会となりました。


 「ごほうびごはん」でデビューするまで

ごほうびごはん 1 (芳文社コミックス)

ごほうびごはん 1 (芳文社コミックス)

 

 「ごほうびごはん」はこも先生の代表作です。
なのでどうしてもグルメマンガのイメージが強いのですが、「ごほうびごはん」は編集の方と相談した結果「グルメマンガで連載しよう」となっただけで、グルメマンガ専門の作家さんではありませんでした。
あのほんわかした絵柄から今後どのような新しい物語が生まれるのか、楽しみです。


「なかよし」や「りぼん」に夢中だった少女時代。
小学校高学年か中学にあがる頃に初めてペンとスクリーントーンを買いに行ったそうです。

社会人になり、働く合間をぬって出版社へ原稿の持ち込みを開始。
最初は少女誌に持ち込み、担当編集さんがついたものの「かっこいい男の子を描いて欲しい」という要望がきて、少女誌が求めるような男性像を描くのに向いてないと思ったこも先生は持ち込み先を青年誌へ変更。
数誌を経たのち、「週刊漫画TIMES」へ持ち込んだ原稿が編集さんの目に留まり、「ごほうびごはん」の連載開始に至ります。

ちなみに芳文社へ持っていった原稿はキノコのおばけが部屋に出てきてしまう話だそうです。
「そのキノコは食べられるキノコですか?」と聞いたところ、食べられないやつ・・・・だそうです。笑

「週刊漫画TIMES」の担当編集さんと相談して最初に描いたのは「スマホでごはん」というマンガ。「ごほうびごはん」のプロトタイプにあたります。この時の主人公は既に咲子という名前のメガネ女子で、「ごほうびごはん」の咲子と比べてやや男まさりなものの、外見はほぼ同じです。

そののち5回ほどの不定期連載を経て「ごほうびごはん」の週刊連載開始となるのでした。



「ごほうびごはん」裏話

「ごほうびごはん」はかわいらしいタッチの絵柄が魅力のひとつですが、掲載誌が「週刊漫画TIMES」という年齢層高めの青年誌であるため、制作の際に注意されていることがあるそうです。

そのひとつは、スイーツの描き方。
「ごほうびごはん」の主要キャラクターは主人公咲子をはじめとして女性キャラクターの割合が高めです。
なので、可愛い女の子がスイーツを食べるシーンを出してしまうと可愛くなりすぎてしまい「週刊漫画TIMES」の読者層と合わないので、控え目にしているそうです。
数少ないおじさんキャラである部長が実は甘党、という設定はここから来ているのかもしれません。

もうひとつは、圧力ガマやミキサーなどを使ってごほうびごはんを作らないこと。
なぜなら、圧力ガマを家に持っている男性は少ないからです。
「ごほうびごはん」の特徴は、手間的にも金額的にも気軽に真似のできそうな、お手頃なごほうび感です。
なので、メインの読者層である男性を置いてきぼりにしないために、男性と縁の薄そうな高級調理器具は出さないように心がけていらっしゃるそうです。

私も調理レベルはあまり高い方ではないので、そのような描かれ方は大変有難いです。
というか、こういう工夫がされていたことに新鮮な驚きがありました。
「週刊漫画TIMES」というバリバリの男性誌で「ごほうびごはん」のようなソフトタッチの作品が愛されるには、作者さんと編集さんの細かい気遣いが背景にあるんですね。


そんなこんなで、秘蔵のお蔵入りカットなどをまじえて2時間たっぷりこもとも子先生の貴重なお話しをうかがえました。
先生はただいま12月16日に発売予定の単行本作業にお忙しいそうです。
出るのが今から楽しみです!

 

ごほうびごはん 3 (芳文社コミックス)

ごほうびごはん 3 (芳文社コミックス)