ショビ書房のホリディ

マンガ・仏像彫り日記・℃-ute・ハロプロなどについて書いています。

心のありざまが木に伝わって仏になる。

昨日はうれしいことがありました。
五日市の先生宅で仏像の顔を彫っていたのですが、
初めて先生の直しが入りませんでした。
 

 

「いい顔だ」とか「オレが教えることはもうない」とかは
先生優しいのでよく言ってもらえるのですが、
なんだかんだで必ず手直しは入っていました。
 
 
ところが今回は、ささっと小鼻に残った屑を彫刻刀ではらうのみ。
心の中でガッツポーズをしました。
 
この日は先生の彫ったお手本を久しぶりにじっくり見ながらゆっくり彫ったので、それが良かったのかもしれません。
今までタテの奥行き(=立体感)ばかり気にしていて、ヨコの奥行きがおろそかになっていることに気付きました。
たとえば鼻の孔の部分は台形ではなく三角形になることなど。
あとは目や口の合わせ目の部分を深く刻むと意志が強くなることや、
上唇と下唇は切り離して考えること、
直線的に見える所(例えば唇の厚み)も実はゆるやかな曲線を抱えていること・・・・
何書いてるか分かりませんね笑
とにかく、久しぶりに向き合えている感触を得ました。
 
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丸刀で削ったせいでほっぺがあばたのようですね。
彫り跡をなくしてツルツルに仕上げるのは好みではないですが、これじゃあまりに可哀相なので、あとで綺麗にしたいと思います。
 
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こちらが先生の彫ったお顔。
単純なようで複雑で、色んな面相が感じられます。
慈悲もあり、色気もあり・・・・。
まだまだ私ではこのようにはいきません。
精進します。
 
先生はたまに、彫りあがったお顔を見ながら私の心のあり様を当てます。
「なんか悲しいことがあったのか?仏さんもそんな顔をしているぞ」
とか
「今日のお顔は熱っこいな。いいぞ、そのままやってみろ」
と言われたりします。
 
今回は「穏やかないい顔をしている。今の心もちが穏やかなんだろう」
と言われました。
 
どの顔がいい、というわけではなく
心もちが仏様に表れるということが不思議でもあり楽しいところです。
心のありざまが木に伝わって仏になるという体験を何度もさせて頂いているこの人生が有難いです。